こんにちは! プレイフルスタートアップチャレンジ信州に関心を持ってくださり、ありがとうございます。佐竹宏範と申します。
私は2018年に「信州100年企業創出プログラム」という企画で松本にやってきました。信州大学の研究員をしながら、松本市内の食品メーカーで働き、研究にまとめるというプログラムでした。
松本市に来る前は東京で事業立上の仕事をしていました。通販会社での仕組みづくり、スタートアップでサービス責任者、大手小売業で新規事業の立上げなど。「ゼロからはじめる」ことを繰り返してきました。
さて、松本に来るきっかけとなったプログラム。「地方には“中核人材”がいないから、首都圏から呼んでこよう」という考え方がありました。でも、実際に松本に来てみると、決してそんなことはない。「”中核人材”がいない」なんて嘘だ、と思うようになりました。
「地方創生」「地域活性」などという言葉が一時期はやりました。そこでは、「いかに移住者を増やすか」とか「どうやって地域のものを売り出すか」といったようなことが語られます。でも、それっていったい誰の幸せなのでしょうか?
私が思うのは、松本に来て出会った「可能性がある方たち」がイキイキと暮らすことのほうが大事だな、と。
一方で、挑戦するための機会は少ないかもな、とも感じました。
では、そのために自分は何ができるかな?と思ってはじめたことのひとつが、この取り組みです。
私は、会社員としても独立してからも、事業を立ち上げる現場で試行錯誤してきました。うまくいったこともあれば、やり直したこともあります。その経験を、企業の研修プログラムとして提供することもしています。
この経験を大好きな松本のために役立てたいと思って、これまでやってきて、これからもやっていきたいと思っているのです。これは、仕事ではなくお金を受け取らずにやっています。
私たちは毎日、何らかの役割のなかで暮らしています。
仕事での役割、家族での役割、地域での役割…。
気づけば「やりたい」よりも「やらなきゃ」に支配される日々です。
そんな日々の中で、テレビやSNSに映る「やりたいことをやっている人」を見て、あこがれたり、ねたましく思ったり、あるいは「自分には無理だよね」と感じたりする。
今のままでも十分かもしれない。けれど、もしかしたらもっと幸せになれるのでは、と頭の片隅をよぎることがある。
私自身もそうでした。
会社員時代、仕事はそれなりに仕事は充実していました。でも心のどこかで「自分が本当にやりたいことって何だろう」と考えることが、少しずつ増えてきました。
東日本大震災をきっかけに「地域に関わりたい」と思うようになりました。 でも同時に、「何をしたらいいんだろう」「生活はしていけるのか」「自分にできるのか」…考えるだけで、なかなか実現にはつながらない。
もちろん少しずつは動いていました。ボランティアで東北に行ったり、スクールで勉強したり。けれど、振り返ればひたすら”準備”ばかりを続けていたように思います。
そうして7年ほどが過ぎた頃、たまたま見つけたのが「信州100年企業創出プログラム」でした。
「これはいいな」と思ったものの、やっぱり怖い。いちばんの不安はお金。
妻に相談すると「お金がなくなっても私が養ってあげるから行ってきなさい。あ、でも私はしばらく東京に残るけど」と背中を蹴飛ばしてくれました(笑)。
そのひと言で、思い切って松本に来ることを決めました。
振り返って思うのは、大切なのは「きっかけ」と「一歩踏み出す勇気」だということ。 でも、私みたいに「背中を蹴っ飛ばしてくれる存在」がすぐそばにいる人は多くないかもしれません。
だからこそ、このプレイフルスタートアップチャレンジ信州が、その「背中を蹴っ飛ばしてくれる存在」になれたらと思っています。
もちろん、ここに参加すること自体にも勇気はいるでしょう。 けれど、会社を辞めて単身で松本に来ることに比べたら、少しだけ一歩を踏み出しやすいのではないかと思うのです。(そして、プレイフルスタートアップチャレンジ信州では、その「背中を蹴っ飛ばしてくれる妻」も一緒に参加者の方のサポートをします!)
私にできるのだろうか?
…そう思ってしまう人ほど、
実はうまくいく
「成功する人は大胆にリスクを取っている」
なんてよく言われます。
あれ、ちょっと誤解があると思います。
そういったほうがインパクトがあるから広まっている、”神話”みたいなものじゃないかな、と。
ビル・ゲイツだってGoogleの創業者たちだって、大学をいきなり辞めたわけじゃない。 ちゃんと“休学”という戻れる道を残して、一歩を踏み出しているんです。
つまり、意外と慎重なんですよね。
多くの起業家たちも実は同じです。
いきなり会社を飛び出してゼロから勝負した人よりも、 本業を続けながら空いた時間で試して、手ごたえを見てから徐々に動いた人の方が多い。
こういう話って、インパクトがないから表に出にくいんです。
だから私は、慎重派のほうが起業に向いていると私は思います。 失敗しても大きなダメージにならないように工夫しながら、確実に一歩一歩進めるから。
そして実際に、このプログラムに参加した人たちもそうでした――。
「事業なんてやったことない自分にできるのかな…」
そう思う人がほとんどです。
(むしろ経験者のほうが少ないと思います・笑)
それでも安心して挑戦できる。そんな工夫があります。
最新の手法を、誰でもできるワークに
「リーンスタートアップ」とか「デザイン思考」とか、横文字で聞くとむずかしそうに感じるかもしれません。 でも実際にやることはシンプルで、みんなで話したり、紙に書き出したり、ちょっと試してみたり。
これまで参加してきたのは、保育士さんや介護士さん、看護師さん、子育て中の方など、“事業”に馴染みがない人たちばかりでした。
それでもワイワイやっているうちに、気づけば自分の「やりたい」が形になっていきます。
壁打ち相談し放題
何度でも相談できます。これが、このプログラムの大きな特徴です。
迷ったり、わからなくなったりしても大丈夫。必要なときに、Zoomで何度でも相談してください。
多くのプログラムでは回数が決まっていたり、文字ベースでのやり取りに限られていることが多いと思います。
ですが、私たちは違います。収益のためではなく、これが私たちのやりたいことだから。
だからこそ、無制限に、望まれる限り相談にのります。
失敗大歓迎の安心安全の場
挑戦でいちばん怖いのは「失敗したらどうしよう」じゃないでしょうか。
でもこの場では、失敗はマイナスじゃなく、むしろ一番の学び。「やってみたけどうまくいかなかった」ことを、みんなで楽しく共有できる。そこから「じゃあ次はこうしてみよう」と考えられる。
安心して転べるからこそ、本気で挑戦できるんです。
半年間の取り組みの集大成は、プレゼンテーションと事業計画書です。最後にこれらを発表します。
プレゼンテーションでは、自分の「実現したい世界」を物語として描きます。 この形式にしている理由は2つあります。
ひとつは、共感を得て仲間を集めやすくすること。 事業を進めるのはとても大変で、心が折れそうになる場面もあります。そんなときに力になるのは、仲間や応援してくれる人の存在です。物語形式にすることで、想いやビジョンが自然と伝わり、共感してくれる人が現れます。
もうひとつは、実際のサービスのイメージを具体化できること。 物語にすると、机上の空論ではとてもつまらないストーリーになります(笑)。よいストーリーにするためには「実際にサービスを提供したらどんな場面が起こるか」を具体的にイメージする必要があります。その過程で、サービスの設計が自然とできていくのです。
事業計画書は、30ページ以上の本格的なものを作ります。 作る過程で、事業立ち上げに必要な要素を網羅的に検討でき、最終的には「銀行の人にも褒められる」レベルの計画書に仕上がります。
これまで保育士さんや介護士さん、看護師さん、子育て中の方など、ふだん“事業”に馴染みのない人たちも、みんなここまで作り上げてきました。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
ここまで読んでいただいたということは、きっと何か変わるきっかけを求めていらっしゃるのではないかと思います。
プレイフルスタートアップチャレンジ信州2026の体験会があります。小さな一歩として、一度参加してみませんか?
プレイフルスタートアップチャレンジ信州2026
プレゼンター募集体験説明会
〇日程:申し込みフォームからご確認ください
〇時間:1時間
〇場所:オンライン(zoom)
〇参加費:無料
〇概要
・プレイフルスタートアップチャレンジ信州とは
・”やりたい”を事業にする体験ワーク
<略歴>